(2)高等学校における特別な教育的支援について
以下は北海道教育委員会による令和元年度 発達障がい支援成果普及事業
の趣旨です。
〇本道の全ての教職員の発達障がいに関する理解を深めるため、各管内に推進校を指定する。
〇発達障がいのある子どもやその保護者への早期からの教育相談や支援体制の充実を図るため、各管内に推進地域を指定する。
〇本道における発達障がいの可能性のある幼児児童生徒への切れ目のない一貫した指導や支援の充実を図るため、推進校・推進地域における取組の成果を広く道内に普及する。
ということでした。
ぶっちゃけ、まだこれからなのね感。
うん、まあ、そうだろうなと思ってた。
中学校卒業後、知的障がいのある生徒に対しては支援は続く(特別支援学校高等部に入れればの話)けれど、知的障がいのない生徒に対しては各高校の采配によるところが大きいとは感じていたところでした。
それでもこれから高等学校全体で支援の仕組みをつくりあげていってくれるなら、知的障がいのないけれど特別な配慮が必要な生徒たちにはありがたいことかなと思います。まあ、まだまだこれからみたいですけど。
平成30年度(平成31年3月)に北海道教育委員会(以下、道教委)が道立の高等学校に対して行った調査によると
特別支援教育にかかわる研修の実施状況は74.0 %だったそうです。
7割超えでは行われているけど、どうなんだろうこの数字?
実施した学校の事例では「近隣の特別支援学校の協力を得た校内研修の実施」「管内の高等学校と特別支援教育センターを遠隔システムでつないだ研修会の実施」があげられていました。これが全体で進められていけばすばらしいことなんだけど、一部の学校での事例なのでまだまだだな、と。
要支援者に対して行われた困難な状況に関する調査では「全体への指示や説明を聞いて理解することが難しい」が45.7 %、「文章題を解くことが難しい」が35.8 %となっていました。
これらの生徒への支援の取り組み事例として「スクールカウンセラーを講師としたソーシャルスキルトレーニングの取り組み」「課題ファイルを共有し、全教職員による生徒理解を図るための取り組み」があげられていました。
個別の教育支援計画の引き継ぎへの活用状況の質問に対する回答は
「進学時の引き継ぎに活用している(活用予定含)中→高」で78.9%
「卒業後の就労先への引き継ぎに活用している(活用予定含)」で45.7%となっていました。
切れ目のない指導や支援を目指し中学校との引き継ぎを行う取り組みはぜひとも全高等学校で実施してほしいと思います。
道立高等学校のお話、まだ続きます。